JFPS ドッグトレーナー向けフライボール講習会

(更新2013年9月26日)

■2013年9月から初心者向けのクラスが出来ました。

フライボールは4匹の犬によるチーム競技です。2つのチームがリアルタイムに対戦します。
1匹の犬の動きは単純なのに、8匹の犬たちが左右に分かれて次から次へとタイミングよく走りだし、追い抜き、交差する光景は、まさに圧巻です。
自分の仕事をやりぬいた犬たちの顔は誇らしく、勝ったチームのハンドラーは歓喜の声をあげ、互いに喜びを分かち合う。
負けたチームには、一瞬、重たい空気が立ち込めるが、そんな時間はそう長くは続かない。次のヒート(走行)に向けてチームの士気を高める。
JFPSのフライボール競技会では、1日の競技会の中で色々な町から来たチームと対戦し、延べにして20回近くのヒート(走行)をこなします。
いくつものドラマが展開します。

北米では、アジリティー、ディスクとともにフライボールは大変に人気のあるドッグスポーツです。
特に、野球、アイスホッケー、バスケットボール、アメリカンフットボールなど、チーム競技が国技であり、伝統的な競技の国では、
それぞれのプレーヤーが自分の仕事に専念し、それがチームの勝利につながるチーム競技ならではの醍醐味は他ではなかなか味わえません。

その一方では、初心者の内はだれでも自分が失敗することによりチームに迷惑を掛けてしまうことを恐れてしまいます。
特に、それが必ずしも自分の意思とは関係なく走るかもしれない犬の場合は、初めの一歩は踏み出しにくいと思います。

JFPSでは、初めの一歩が踏み出しやすいように、この秋からプリフライト、シングルス、ペアーズという3つの新人育成クラスを作りました。

プリフライト:ジャンプ、ターンのみ。ボールなし。1匹で走る。対戦相手なし。
シングルス:ジャンプ、ターン、ボール。1匹で走る。対戦相手はあっても、なくてもよい。
ペアーズ:ジャンプ、ターン、ボール。2匹1組で走る。対戦相手はあっても、なくてもよい。

最終的には4匹のチームで対戦するのですが、プリフライト、シングルス、ペアーズという順序を踏むことによって、トレーニングの順番がはっきりとしてきます。
トレーニングを重ね、自信をつけてから上のクラスに進むことができます。失敗してもまわりの人に迷惑を掛ける心配はもうありません。

4匹のチームとしてまだ走れなくても、プリフライトA、プリフライトB、プリフライトCというように、犬が習得した動きによってタイトルが与えられます。
フライボールは、プリフライト、シングルス、ペアーズなどの育成クラスの導入によって、より裾野の広いドッグスポーツとなりました。

JFPSでは、フライボールを教えたい、授業に取り入れたいという、意欲のあるドッグトレーナーの方を全面的にサポートしていきます。


■ドッグトレーナー向けのフライボール講習会のご案内です。

ドッグトレーナー向けのフライボール講習会を行っています。
現在、しつけ等のドッグトレーニングを教えているトレーナーの方を対象にしています。
フライボールの練習過程には、犬のしつけに求められているさまざまな要素が求められています。
・飼い主さんのもとに全速で帰ってくる。
・戻ってきた犬は、素直に飼い主さんに捕獲される。
・まわり(隣のレーン)で他の犬が走っていても自分の飼い主さんに集中する。
・リンク内では排泄、マーキングをしない。
・クレートトレーニング
・飼い主さん以外の人にも触られる。
・犬が攻撃的な姿勢をとった時以外は犬を叱らない。ポジティブリンフォースメント(陽性強化)。
など、犬が社会で受け入れられるための最低要素がすべて、フライボールの練習過程で楽しみながら身につきます。


ドッグトレーナー向けの講習では、通常、早くても4カ月から1年近くかかる内容を2カ月くらいで作っていきます。
<前提>
・基本的なしつけが入っていてる。
・ハンドラーとの関係出来ている。
・犬の集中力が持続する。
など。
トレーナーの方だけで講習をしますので速く進みます。
通常の講習会とは異なり、みなさまが人に教えるという立場から説明、理解できるようになっています。

■講習内容

トレーナー向けの講習では、単に自分の犬がフライボールの動きが出来るようになるだけではなく、
人に教えるにあたって必要な知識、経験(練習方法)を積んで頂きます。
<主な内容>
・フライボール特有の動きの練習方法
・複数の犬が同時に走るなかでの練習方法
・タイムを縮める練習方法。
・なぜこの方法で練習をするのか。従来の方法で練習をした場合に後でどうなるか。
・シードタイム、ブレイクアウト・タイム、ディビジョン制について。
・フライボールのルール。ポイントシステム。タイトル。犬種別ランクキング。などフライボールを面白くしている要素の説明。
・競技クラスの説明。レギュラークラス。オープンクラス。ペアーズ。シングルス。プリフライト。など。
・クラブ、チームの作り方。競技会への参加の仕方。
・大会の開催申請について。 ・必要な道具。道具の揃え方。など。

生徒さんにフライボールを教える上で必要なすべてのノウハウをカバーいたします。


■日時、会場、定員

講習は、トレーナーの方が比較的動きやすい平日に行います。
会場は、幅10mx長さ35m程度の平らな地面。
講習会の定員は、4~6匹です。
トレーナー向け講習会に関して更に詳しい情報を知りたい方は、以下の情報を添えてJFPSまでメール頂けます様お願い致します。

・トレーナーさんのお名前、住所、連絡先など。
・学校に所属している場合には、学校名。ホームページなど。
・犬の名前、犬種、年齢など。
・講習に関する質問事項など。

JFPS(日本フライボール育成協会)
天野縁・邦彦



■天野縁・邦彦 プロフィール

1990年代~2000年代にかけてNAFA(North American Flyball Association, Inc.)のクラブに所属し、10年に渡りNAFA競技会に参加する。
2003年7月にNAFA(世界最大のフライボール競技団体)会長、ならびに役員会の了承を得て、NAFAのルール、大会運営手法の日本での使用許可を得る。
それまで、ローカル色の濃かったゲームは、以後、NAFAのルール、競技会運営手法、練習方法などが体系的に紹介され、今日のフライボールの基礎を作った。

2013年7月には、後発のフライボール競技団体であるU-FLI(United Flyball League International, Inc.)の社長、ならびに役員会の了承を得て、
新しい犬の育成により重点を置いた、プリフライトクラス、シングルスクラス、ペアーズクラスを含めたU-FLIのルールの使用許可を得る。
従来のNAFAの競技クラスに加え、2013年9月よりU-FLIの育成クラスを導入する。

今年9歳のメープル(MIX)は、当時フライボールの世界記録を持っていたRocket Relay(現在も記録を更新中)のキャプテンから日本でのフライボール競技普及のために
デモドッグとして譲ってもらったもの。現在でも時折、カナダ、アメリカに渡り、昔の仲間、新しい仲間に交じりNAFA競技会に参加している。